病院以外に転職してみたいけれども、他にどのような職場があるのかわからないとお悩みではないですか?
実は私も転職をする際に同じ悩みをもっていたひとりです。新卒で総合病院で勤務した経験しかなく、転職活動で悩んでいた時に利用したのが転職サイトでした。
転職サイトを利用すると、自分が知らなかった職場や職種を教えてもらえるため選択肢の幅が広がります。
また、書類の提出や面談の日時調整なども行ってもらえるため、仕事をしながらスムーズな転職活動が可能です。
この記事では、看護師の資格を活かして働ける職場や病院以外に転職するメリット・デメリットについて解説します。
転職を考えている方のお手伝いができる内容になっていますので、ぜひ参考にしてみてください。
看護師が働ける病院以外の職場・おすすめ10選
看護師の職場といえば病院というイメージが大きいですが、病院以外にも活躍できる場所があります。
大まかに分類して、8つの職場・職種をご紹介します。
- 診療所・クリニック
- 美容クリニック
- 健診センター・検診センター・献血ルーム
- 訪問看護ステーション
- 高齢者向け介護施設
- 保育士
- 看護師等養成所(看護教員)
- 治験コーディネーター・臨床開発モニター(CRC・CRA)
1.診療所・クリニック
診療所やクリニックは、病床がないもしくは19床以下の医療施設のことです。
主な業務内容は、外来診療の補助・備品の管理・受付業務・清掃など様々です。看護業務以外のことも多いため、病院勤務とのギャップを感じるかもしれません。
夜勤がないところが多く、その分病院と比べると給料水準は下がる傾向にあります。しかし、休日が決まっている場合がほとんどのため、プライベートとの両立が図りやすいという面もあります。
診療所やクリニックは病院と違いスタッフの人数が少ないため、教育体制が整っていない場合があります。そのため、「採血・点滴・注射スキルあり」「臨床経験年数〇年以上」など求人に条件が出ている場合があります。
診療所やクリニックで勤務したいと考えている場合、数年間は病院での経験を積んでスキルを身につけておくことで、自身をもって転職することができるでしょう。
2.美容クリニック
美容クリニックは、クリニックの中でも特殊な部類になります。主に、美容皮膚科と美容外科に分けられます。
業務内容は、受付業務・カウンセリング・手術介助・術後フォロー・美顔器や脱毛器の操作・物品管理・清掃など多岐にわたります。利用者は健康な人なので、医療行為を行うというよりもサービス業・接客業が中心になります。
病院勤務から美容クリニックへの転職では、利用者とのコミュニケーションの取り方の違いにギャップを感じる方が多いようです。
夜勤がない割には給料水準は高め。そのため、人気があり競争率が高い傾向にあります。なかなか内定が出ない場合が多いことも特徴です。
3.健診センター
健診センターでは、健康診断や人間ドックを受けに来た健康な方に対し、安全に受けられるようサポートを行います。
主な業務内容は、採血・体重測定・身長測定・視力検査・聴力検査・血圧測定・心電図・尿検査などがあります。採用時、重点を置かれるのが採血のスキルです。
健診センターは業務をスムーズにこなすことが求められます。手早く効率よく業務をこなせることが必要なため、採血のスキルを身につけておいた方が即戦力として活躍することができます。
健康な人が利用するため、サービス業のようなコミュニケーションスキルが必要です。
夜勤もなく、残業が少なめなところが多いため、プライベートとの両立がしやすいという特徴があります。夜勤がないため、病院と比べると給料はやや低めな傾向です。
求人数も少ないため、希望している場合は求人情報にアンテナを張り早めに応募するようにしましょう。
4.訪問看護ステーション
訪問看護ステーションは、看護師自ら利用者の自宅や介護施設に訪問し看護ケアを提供します。
病院とは違い、利用者1人1人とじっくり向き合うことができるため、その人らしい暮らしをサポートするという寄り添った関わりをしたいという方に向いている職場です。
主な業務内容は、利用者の健康管理とアセスメント・栄養管理・排泄管理・褥瘡ケア・点滴・注射などです。基本的に看護師一人で訪問するため、自分で判断し行うという場面が多くなります。
そのため、訪問看護師になるのは不安に思う方も多いかもしれません。しかし比較的、しっかりとした教育体制が整っているところが多いため、安心して就職することができます。
夜勤はなく、オンコール体制をとっている訪問看護ステーションが多く、給料面では病院より少し下がる傾向にあります。
オンコール体制とは、緊急時の対応や電話相談の対応のため待機していることです。月に数日、当番が回ってくる勤務体制を取っているところが多いです。
5.高齢者向け介護施設
介護施設は、利用者や入居者の生活の場としてその人らしく暮らすことをサポートしています。
主な業務内容は、利用者の健康管理・バイタルチェック・服薬管理・褥瘡の処置・痰の吸引など、療養生活の世話以外の業務になります。
医師が不在の場合が多く、看護師の判断でケアを行うケースもあります。そのため、緊張を伴う場面に遭遇するかもしれません。
利用者とじっくり向き合えるため、長期的にサポートしたい・看取りをしたいという方には向いている職場です。
介護施設は主に介護士が勤務しており、看護師の数は少ない場合が多いです。そのため、教育体制が整っていない可能性が高く、ある程度、病院での看護師経験を積んでいた方が安心して勤務することができます。
夜勤やオンコールがあるため、病院勤務とさほど変わらない給料水準といえます。勤務体制や休みの取り方なども施設によって異なるため、事前に調べておくことが大切です。
6.保育園
保育園では、乳幼児の健康支援や食育の担い手として、看護師の求人が増えてきています。
看護師としての役割よりも、保育士として活躍する場面が多いようです。子供の健康管理や医療・健康分野に加え、保育業務全般を行っています。
健康な子供を対象としている部分が、病棟勤務との違いでもあります。そのため、医療スキルを身につけたいという場合には不向きな職場です。
病院勤務と比べると、給料水準はさがりますが、土日・祝日が休みで子育てへの理解がある職場が多いため、プライベートや子育てとの両立が図りやすい職場でもあります。
必ずしも小児科での経験は必要なく、子供が好きで子供と関わる仕事がしたいという方に向いています。
7.看護師等養成所(看護教員)
看護学校で働く看護師のことで、教育現場での仕事になります。
主な業務内容は、学校での講義・講義の準備・病院実習の付き添いなどを行います。また、成績管理を行うなど事務仕事も加わってきます。
看護教員になるためには、大学で教育に関する科目を履修するか、臨床経験を5年以上経験し専門の研修を受けることが必要です。
求人は少なめ。知人の紹介で就職するまたは卒業生を採用している場合が多いようです。自分の経験を後世に受け継ぎたい・人を育てたいという方に向いています。
8.治験コーディネーター(CRC)・臨床開発モニター(CRA)
新薬の開発に関わる仕事で、薬剤師免許か看護師免許が必要になります。
CRCは、医療機関や治験施設支援機関に所属し、治験がスムーズに進むようサポートする仕事です。製薬会社や治験担当医、被験者の仲介役として治験をコーディネートする役割があります。
CRAは、製薬会社や受託臨床試験実施期間に所属し、治験がスケジュール通りに進行しているか、ルールや薬事法をも守って実施されているかなどをモニタリングする仕事です。
どちらも新薬の開発を通して、医療の発展に関わることができるためやりがいを感じることができる仕事です。
病院勤務に比べると、格段に給料は下がります。夜勤やオンコールがなく、土日祝日休みという場合が多いため、プライベートを重視したい・体を楽にしたいという方には最適です。
薬学に興味がある方にも向いている仕事です。新しいことにチャレンジしたい方にもおすすめです。
新卒や経験が浅い看護師でも病院以外で働ける?
病院以外の職場で、新卒者を採用しているところはあります。しかし、臨床経験を3年以上などの経験がないと応募できない職場もあります。
将来、病院以外のところで働きたい・転職したいと考えている場合は、病院での臨床経験がある方が採用される際に有利となります。
活躍する場所の可能性を広げておくためにも、ある程度、病院での経験があると安心です。
未経験者OKという条件のところもあるので、やってみたい・経験してみたいという求人があれば情報収集をしてみましょう。自分の可能性を広げていくチャンスです。
病院以外に転職するメリット
夜勤なし・土日祝日休みなどでプライベートが充実する
病院以外の職場は、日勤のみ・土日祝日休みのところが多い傾向にあります。予定が立てやすかったり、体力面での負担が少なかったりというメリットがあります。
プライベートの時間を充実させたい、体や心に余裕がある働き方をしたいという方は、病院からの転職を検討してみるとよいでしょう。
勤務体制や休日の取り方などを確認し、自分の生活スタイルに合った職場探しをすることが大切です。
看護師として活躍する幅が広がる
病院以外に看護師が活躍できる場所はたくさんあります。病院とは違う業務を経験することができるため、自身のキャリアアップにつながります。
経験を積むことで、看護師としての自信をつけることができ、将来、幅広い分野で活躍することが可能となるでしょう。
やりたい看護を追求できる
訪問看護や介護施設、クリニックなどでは、その分野の専門的な知識を身につけることができ、看護を深めることができます。
病院で忙しく働いていると、なかなか患者さんとじっくり関わりたくてもできないというジレンマを抱いている方も多いのではないでしょうか。
自分がやりたいことができる環境を見つけることも、長く看護師を続けていける方法です。
転職することで、自分の興味がある分野の知識や技術を磨くことにつながります。
病院以外へ転職するデメリット
転職はいいことばかりではありません。働いてみてわかることもあり、理想と現実のギャップに悩む場合もあります。
病院以外に転職することにもデメリットがあることを考慮して、就職先をさがすことも大切です。
給料が下がる可能性がある
夜勤がない分、手当てが少なくなり給料が下がる可能性があります。また、ボーナスやその他の手当てなども職場によって変わってきます。
実際に転職をした後に、前職との給料の差がありすぎて、がっかりするという可能性もあります。
転職活動をする際には、事前にどのくらいもらえるのか・どのような手当てがあるのかなどしっかり確認をしておくことが大切です。
実際に働いてみたらイメージと違う場合がある
あこがれや軽い気持ちで転職をしてしまうと、イメージと現実のギャップで、失敗したなと思ってしまうことがあります。
クリニックなど小さい規模の職場は、看護師の仕事以外に、受付業務やトイレ掃除、接客業のような業務をすることもあります。
病院で勤務していた時にはやらなくてもよかった業務を担当する可能性があり、看護師なのになぜやらないといけないの?という疑問が湧いてくるかもしれません。
転職後に後悔しないためにも、業務内容の詳細についてしっかりリサーチすることが大切です。
まとめ
看護師が働ける病院以外の職場と転職するメリット・デメリットについて解説してきました。
病院以外に下記のような職場で、看護師は活躍できます。
- 診療所・クリニック
- 美容クリニック
- 健診センター・検診センター・献血ルーム
- 訪問看護ステーション
- 高齢者向け介護施設
- 保育士
- 看護師等養成所(看護教員)
- 治験コーディネーター・臨床開発モニター(CRC・CRA)
転職は興味がある分野を極めたり、新しいことに挑戦したりと、自分の可能性を広げることにつながります。
「理想と現実が違った」「お給料が減って困った」など、転職で後悔することもあります。
そのようなことが無いように、転職活動をする際にはしっかりと就職先の情報を調べ、納得したうえで決めるようにしましょう。
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